十津川温泉郷
奈良県十津川村
十津川村は、奈良県の最南端に位置し、三重県、和歌山県と県境を接する、紀伊半島の内陸にある村で日本一大きな村と言われていて、その96%を山林で占め、中央部を十津川が南へ流れています。
十津川と言う地名の通り、十津川には支流が沢山あって、アユ釣りや渓流釣りが楽しめます。
十津川村は1889年に、十津川大水害により168人が死亡し、村の大部分が壊滅状態になり、約2500人が北海道に移住し十津川村を開拓しました。
2011年9月3日、台風による豪雨で、野尻地区をはじめ広範囲で土砂崩れや、河川の氾濫が発生し、多数の犠牲者が出ました。大塔から十津川に通じる道路も、山崩れの影響で長い間工事していたのですが、今は広い道路が出来てまだ所々で、狭い道が残っている為、気を抜くことは出来ませんが、随分走りやすくなりました。
アクセス
十津川村には電車が通って無いので、交通手段は車かバスになります。
バスは、奈良交通のバスが運行されていて、近鉄八木駅から、和歌山県JR新宮駅までの約6時間と言う日本一長いバスの旅になります。
途中、谷瀬の吊橋で20分の休憩があって、吊橋を渡って楽しむことが出来ます。
十津川までの所要時間は、八木駅から約4時間、
JR五條駅から、奈良交通バスで約2時間30分、
JR紀伊田辺駅から、龍神バスで本宮大社に行き行き、奈良交通バスに乗り換えて約3時間10分です。
車の場合、十津川までの所要時間は、奈良県五條市から168号線を、南へ約1時間30分。
和歌山県新宮市から、国道168号線を北へ約1時間30分。
和歌山県白浜町から、国道311号線を東へ走り、本宮町から国道168号線で約2時間です。
かつて五條駅と新宮駅を結ぶ鉄道、五新線が村内を縦断する計画で、工事も始まっていたのですが、途中で頓挫して、作りかけの道路が残っています。
十津川温泉郷
十津川温泉郷は、十津川温泉(下湯)、湯泉地温泉、上湯温泉の三ヶ所の温泉地から成ります。
十津川村は全国初「源泉かけ流し宣言」をした村です。
2004年6月28日十津川温泉郷の3つの温泉、湯泉地温泉・十津川温泉・上湯温泉にある25の温泉施設すべてにおいて「源泉かけ流し」を宣言しました。
北側(五條市)から十津川本流沿いに一番近いのが湯泉地温泉、さらに南下して十津川温泉(下湯)、十津川温泉から西側に支流上湯川沿いに入ってしばらく進んだところが上湯温泉。
いずれも素晴らしい温泉でさらに南下したところに湯の峰温泉があります。
ですからこの十津川筋の温泉は四か所とも最高に良い湯の温泉です。
十津川温泉(下湯)
十津川温泉は、奈良県吉野郡十津川村にある温泉で、元禄年間に炭焼き職人が発見したと言われている二津野ダム湖畔の温泉です。
ここが平谷地区が十津川村の中心地ということですが、十津川村役場は湯泉地にあります。
上湯川添いに源泉があり、上流の上湯と対象に下湯と呼ばれている。
1974年にダム湖が出来た時に、湖畔の平谷地区まで源泉を引き、温泉街を形成しました。
2004年6月に、十津川村役場が村内の温泉の「100%源泉かけ流し宣言」を発表していて、十津川温泉全ての温泉が源泉かけ流しで、本当に贅沢に気持ち良く温泉に浸る事が出来ます。
日帰りの温泉は近年新しくできた「庵の湯」と南部老人憩の家「憩の湯」があります。
蕨尾公衆浴場という超風情のある公衆浴場がなくなったのは残念です。
旅館山水
〒637-1554
奈良県吉野郡十津川村平谷946-1
十津川下湯温泉 源泉から300メートルの所から引いている。
泉質 ナトリウム炭酸水素塩泉 約75度
源泉かけ流し 硫黄臭有り ヌルヌル ツルツル感有り。
朝、全ての湯を流して総入れ替えしている。
何年か前に、十津川温泉に通い始めて間もなく、山水に宿泊した。
駐車場は宿のすぐ横に有り、玄関に近くて、荷物の多い時は助かります。
玄関の入り口の横の植木に、ヒマワリの種が置かれていて、ヤマガラがその餌を啄みに来て私たちがチェックインしている受付を、平気で通り抜け、ロビーの奥まで飛んで行き、又外へ飛び立って枝に止まるのを見て、びっくりしたのを覚えています。
冬は、野鳥も餌が不足して可哀想なので、冬場だけこうして木の枝に、餌を置いているそうです。
奥様が気さくな方で、色んな世間話をして下さり、心和んだものでした。
食事も美味しく、温泉は勿論源泉かけ流しで、如何にも温泉らしい硫黄の匂いがして肌にまとわりつく様な、とろみのあるツルツル感があって、本当に素晴らしい温泉でした。
露天風呂は、川のすぐそばにあって、川を見ながらゆったりと湯につかることが出来ます。
十津川温泉 日帰り温泉
庵の湯
二津野ダムの湖畔に佇む共同浴場です。
3キロ下流の源泉から、貯水槽を挟まず直接注ぎ込んでいて、勿論加水、加温、消毒無しの源泉かけ流しの温泉です。
足湯、飲泉湯も備えられています。
ホテル昴の郷 温泉保養館 星の湯
ツボ湯、ヒノキ湯、打たせ湯等9種類の温泉がある露天風呂です。
上湯温泉
神湯荘
住所 奈良県吉野郡十津川村出谷220
電話番号 0746-64-0256
泉質 ナトリウム炭酸水素泉(重曹泉) 源泉85度
神湯荘は、湯治が出来る温泉宿として愛されている宿です。
何度か宿泊したことが有りますが、下に上湯川を見て、道路の右側にある坂を登った所に神湯荘があって周りは山に囲まれている、静かで落ち着いた宿です。
食事も、心のこもった料理が並んで満足出来ますが、何と言っても神湯荘の目玉は温泉です!
貸切露天風呂、そして夜はランプの灯りで入る露天風呂が、何とも風情があってゆったりと旅情に浸れます。
紀伊半島豪雨で川沿いの露天風呂は洪水で壊れて、使われてなかったのですが、現在は復活して、入浴出来るようです。
神湯荘の温泉は、加水、加温は一切なく、源泉が惜しげもなく湯船から溢れ出ていてかけ流しなので、いつでも気持ちよく入浴入浴出来て、お湯のヌルヌル、ツルツル感が最高です。
神湯荘は、奥吉野の最終地と言われる場所にあるだけに、道中はかなり紆余曲折している道を、ひたすら走り続けないと辿り着けませんが、秘湯と言われるだけあって温泉は本当におすすめです。
上湯温泉 日帰り温泉
泉質 含硫黄ナトリウム炭酸水素塩泉
神湯荘 川沿いの露天風呂は、日帰り温泉も利用出来ます。台風の被害で、川に下りる道ごと露天風呂も流されて、長い間閉鎖されていたのですが、2017年7月に再開されました。
以前、上湯荘の露天風呂の先に、「出谷温泉つるつるの湯」と言う日帰り温泉があったのですが、やはり同じように、台風で壊滅的な被害にあって、建物ごと無くなってしまったのでとても残念に思っていたので神湯荘の露天風呂の再開は本当に嬉しい限りです。
神湯荘の方に聞いたら、もともと出谷温泉の湯は、神湯荘から引いていたとの事なので、泉質は自信を持っておすすめ出来ます。
木曜日と悪天候の日は休み AM9時~PM5時まで入浴出来ます。
湯泉地温泉
湯泉地温泉は役場と道の駅の間の信号を右に入ると「日帰り温泉・滝の湯」「温泉民宿かたやま」、信号の手前を左に入ると「日帰り温泉・泉湯」があります。
温泉民宿かたやま
〒637-1333
奈良県吉野郡十津川村小原567
電話番号 0746-63-0012
泉質 単純硫黄泉 1号泉 59.5度 2号泉 54.5度
源泉かけ流し
十津川温泉の中でも、特に湯泉地温泉の泉質に惹かれて、兎に角何度も良く通いました。
最初は゛日帰り温泉、泉の湯や滝の湯に入っていたのですが、温泉民宿かたやまを知って、一度宿泊してから、かたやまの虜になってしまいました。
何度お邪魔したか分からない位宿泊させて頂きましたが、何時うかがっても変わらず温かくもてなして下さいました。
料理の量も丁度良く、とても美味しく頂きました。
釣ってきたアマゴも綺麗に焼いてくれます。
そして、何よりも楽しみなのは温泉です。
湯泉地温泉の湯は、程よく硫黄の匂いがしてトロトロ感があって、勿論、湯船から湯がザーッと溢れて、気持ちいいかけ流しです。
もちろん十津川温泉郷は飲泉OKのタマゴ味。
かたやまでは、着いたら直ぐに温泉で疲れを流し、夜寝る前にゆっくり温泉でくつろいで朝起きて直ぐに目覚ましの温泉にと、本当に温泉三昧です。
宿泊客が少ない時は、貸し切りにしてくださって、家族でゆっくり入ることも出来てありがたかったです。
駐車場から宿まで少し距離があるので、重い荷物を持って歩くのはちょっと辛いですが、かたやまのさり気ないおもてなしと、温泉で、そんな事も吹き飛んでしまいます。
湯泉地温泉 日帰り温泉
泉質 単純硫黄泉 60度
泉湯
露天風呂から眼下には川と、対岸の木々の緑を望め癒される。
ほのかに硫黄の匂いがする、豊富な湯が何とも贅沢な温泉です。
滝の湯
2009年3月にリニューアルオープンした、十津川の木をふんだんに使った木の香りと硫黄の匂いがする温泉です。
十津川村 観光
谷瀬の吊橋
長さ297メートル、川面からの高さ54メートルの鉄線の吊橋で、昭和29年に谷瀬地区の住民が出資して建設された生活用吊橋です。
観光用にも解放されていて、無料で渡る事が出来ます。
風の強い日や多人数で渡ると、結構揺れてスリル満点です。
途中で固まっている人もたくさんいます。
毎年8月4日は吊橋祭りで、谷瀬の吊橋の上で、揺れ太鼓が勇壮な演奏を響かせてくれます。
笹の滝
日本の滝百選に選定されている、十津川村支流の滝川上流域の標高500メートル付近に位置していて、駐車場から、約10分位山道を奥へ歩きますが、落差30メートル余りもある滝が流れ落ちる姿は、迫力があって一見の価値があります。
21世紀の森
紀伊半島森林植物公園。
村の花、石楠花が11万本植えて有り4月上旬から5月下旬の花期に 咲き誇る。
5月に石楠花祭りが崔されて、ゴールデンウイークには弁当の販売や、バザーで賑わいます。
春は、山桜も咲き、野鳥の声も聞こえて、森林浴には持ってこいの森です。
玉置神社
玉置神社は十津川村にある神社で、大峰山系の一つである玉置山の9合目に位置し、社務所、台所、梵鐘は国の重要文化財に指定されています。
境内の杉の巨木群は奈良県の天然記念物で、樹齢3000年の御神木が現生しています。
霊峰玉置山は、標高1077メートルあって、玉石社には大己貴命(おおなむじのみこと)が、御神体として祀られています。
初夏には参道から境内まで、沢山の石楠花が咲き誇り、花の名所とされていて、多くの参拝者が訪れます。
玉置神社は、スピリチュアルなパワースポットとして有名で、呼ばれた人しか行けないと言われています。
玉置神社の駐車場から境内まで、20分程歩かなければならないので、歩きやすい履物で行くほうがいいと思います。
玉置神社の大祭は、10月24日 三柱神社の大祭は、3月初午の日で大変賑わうそうです。
道の駅 十津川郷
十津川村のほぼ真ん中に位置し、旅のオアシスとして親しまれています。
道の駅には、総合案内と、特産品販売コーナー、村の伝統民具を展示した「むかし館」 そば打ち体験が出来る「そば処 行仙」、そして足湯があり、ほっこり出来ます。
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